2006年 07月 22日
mission
オシムが日本に来たのは、おそらくミッションだろう。この場合の“ミッション”は、任務や作戦という意味ではなく、“伝道”を指す。




例のポロリ発言が出たとき、「ああ。こりゃもう決まりだ」とオレは思った。

クラブチームを改革して結果を出したところで、優秀なモデルケースを提示するだけに過ぎない。一方、代表監督はこの国のサッカーすべてに強力な影響力を持つ。

ミッションを遂行しようとする者が、この立場を差し出されて断るはずがない。伝道の声が、より遠くまで届くのだから。

誰が泣き叫ぼうと、オシムの視界から代表監督の座を消すことはできなかったんだと思う。いや、オシムはハナからその座を狙ってこの国に来たのではないか。

そして今日、ようやくオシムの日本代表監督就任が正式に決まった。

オシムのミッションは代表チームだけに留まらず、日本サッカー全体の有り様にメスを入れるだろう。早くも国内リーグ戦のスケジュールを秋春制に移行すべきと意見したと聞く。反町U-21代表監督と会談する際には、川淵の出席も求めるという。ここで協会トップに自らの考えを叩き込む腹づもりなのだろう。

今はまだ協会もオシムをありがたがってウンウンとその言葉に頷いているようだが、いずれ激しく衝突する時がくる。さすがに今年いっぱいは燻る程度だろうが、冠スポンサーの、あまり意義を見いだせない代表親善試合のスケジュールが俎上に上ってくれば、その是非を巡って意見の応酬があるのではないか。その果てにあらゆる問題点を指摘し、有るべき姿はこうだと論じるオシムの姿が目に浮かぶ。

これに協会がどう応じるか。

巨大な組織に膨れ上がり、もはや体質を変えようにも変えられない協会と、伝道師としての強い意志を持つオシム。

この対決の結末として、もっとも想像しやすいのは決裂だ。2年もつかな。ムリだろうな。

いや、可能性は低いが、皮肉混じりで含蓄のある語録を発するオシムに、今は協会べったりのスポーツメディアが惹き付けられれば、大規模な変動が起きるかもしれない。

かわぶっつぁん、あんた、トルシエより厄介な爆弾を抱え込んじまったんだよ。わかってんの?

オレは今のところ、ひとりのサッカーファンとして、オシムのミッション完遂を強く望む。
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by alouatta | 2006-07-22 00:58 | サッカー


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